パニック障害(不安症)の症状

 

パニック障害の症状について

パニック障害(不安症)という言葉が最近よく聞かれるようになりましたが、これは下記のようなパニック発作のおこる状態を言います。

パニック障害(不安症)というと、何か新しい病気のように思えるかもしれませんが、パニック障害(不安症)に見られる症状は、昔からあったものです。

突然起こる動悸や息苦しさ、めまいというのは、昔は不安発作と言われていたものです。

そして、これは不安神経症とか、発作性神経症と言われていました。

しかし、最近では、この同じ症状をパニック障害(不安症)という言葉で表現されていると言って良いと思います。

パニック障害(不安症)の治療として現在では主に薬を使った薬物療法が行われていますが、これは単に症状を和らげる効果しか期待できないと思います。

一部の病院では、薬物療法と併用して、森田療法などの精神療法を取り入れているところもあるようですが、この場合でも、どちらかというと薬物療法に重点が置かれているように思います。

しかし、今も書きましたように、本来パニック障害(不安症)の症状は、薬を飲んで一時的に症状を押さえるだけでは根本的な解決にはならないものです。

しかし、現在の健康保険制度の元では、精神療法は時間ばかりかかり、収入に結びつかないということで、良心的なお医者さんでさえも、薬物療法を取っているのが現状だと思います。

そして、これがかえって、パニック障害(不安症)の症状を治しにくくしているとも言えるのです。

つまり、本来のパニック障害(不安症)の症状に、薬物依存という新たな症状がプラスされてしまい、症状をこじらせていると言っても良いと思います。

このページでは、こういう悲惨な状況に置かれている、現にパニック障害(不安症)の症状で悩まれている方のために、少しでも早く、間違った方向に気づいて頂ければと思って、パニック障害(不安症)の症状についてまとめてみました。

パニック障害と一口に言っても、この症状は、非常にいろいろなものが含まれます。 一例を挙げますと下記のような悩みがパニック障害(不安症)の症状になります。

1.突然、心臓がドキドキしてきて死ぬのではないかとパニックになる。
2.めまいや息苦しさが起こりパニックになる。
3.ご飯を食べる時、息が止まってしまうのではないかと不安になる。
4.電車や飛行機など乗物に乗るのが不安である。
5.不安で外出できない。
6.一人で留守番すると不安になってしまう。
7.吐き気がし、イライラして落ち着かない。
8.心臓が痛くなり心配になる。
9.震えるのが不安である。
10.電車や自動車に乗るのがトイレや動悸が不安で恐い。
11.車に乗っていて突然パニック状態になる。
12.病院で過換気症候群と言われた。
13.人の多いところで動悸、息苦しさ、めまいが起こる。
14.常に吐き気があり辛い。

主なものだけでも、上に挙げたような症状がありますが、
いずれも「死の恐怖」から来ているものであると言えます。


 

パニック障害(不安症)で悩んでいる人の特徴

上記のようなパニック障害(不安症)の症状に悩んでいる人は、自分は突然死んでしまうのではないかという死の恐怖を強く持っているものです。

このため、救急車で病院に運ばれた経験を持っている人も多いのではないでしょうか。

また、自分の症状は重大なものだということで、病院で見てもらい、さっきも書きましたように、パニック障害の症状を押さえるために薬を常用している人も多いのではないかと思います。

性格的には案外人付き合いが良く、人間関係においては悩みが少ない人が多いようです。

しかし、完全欲が強いという神経質性格の傾向を持っていることが多いと思います。



パニック障害(不安症)の症状で悩んでいる時の状態

あるサラリーマンのTさんは、営業社員として常にトップに近い成績を上げていました。
毎日、夜遅くまで残業をし、休日も仕事の付き合いに費やすほど仕事熱心なTさんでしたが、ある朝、通勤電車の中で、突然、激しい動悸を感じ、不安になってしまいました。
心臓発作でこのまま死んでしまうのではないかと感じ、途中の駅で電車を降りてしまいました。
この日を境として電車で通勤している時に、たびたび動悸を繰り返すようになり、そのうち、「またあの苦しさが起きるのではないか」と電車に乗る前から意識するようになってしまいました。
そして、ラッシュ時間を避けて通勤したり、途中下車を繰り返すようになりました。
思いあまったTさんは、心療内科を訪れ、自分の症状がパニック障害であることを知りました。
そして、病院で出してもらった不安を抑える薬を飲むようになりました。
確かに薬を飲むといくらか不安が和らぐことを感じましたが、このまま自分は一生、薬を飲み続けなければならないのかと、今度は薬を飲み続けることに対しても不安を感じるようになりました。
しかし、薬を飲まないと、不安で電車にも乗れないということで、毎日、心の葛藤を感じながら過ごしているのです。