孤立無業の実態 -総務省「社会生活基本調査」特別集計の結果-

① 20 歳以上59 歳以下の在学中を除く未婚無業者のうち、ふだんずっと一人か一緒にいる人が家族以外いない人々である「孤立無業」(Solitary Non-Employed Persons: SNEP スネップ)について調べた。

② 総務省「社会生活基本調査」を特別集計し、ランダムに指定された連続2 日間の状況を調べたところ、孤立無業は2000 年代に急増、2011 年時点では162 万人に達し、60 歳未満未婚無業者の約6 割を占めている。

③ 孤立無業は男性、中高年、中学卒(高校中退を含む)ほどなりやすい。ただ近年は20 歳代の未婚無業者のあいだにも孤立が深刻化している。

④ 孤立無業は電子メールや情報検索などのインターネットの利用が少ない。

⑤ 孤立無業は求職活動に消極的であり、就業希望を持つ割合も少ない。

 

本報告は文部科学省・日本学術振興会の委託事業「近未来の課題解決を目指した実証的社会科学研究推進事業『すべての人々が生涯を通じて成長可能となるための雇用システム構築』」(東京大学受託・研究代表者:玄田有史、平成20 年度~24 年度)の研究の一つとして、東京大学が総務省『社会統計基本調査』の特別集計を総務大臣に申請し、許可を得て実施したものである。

 

孤独が、身近な世界。

 

ぬくもりの薄い世界になってきました。

 

あなたを支えているのはなんでしょうか?