万能細胞についての論文問題

論文を作成するものにとって、インターネットの普及でコピーペーストの誘惑が否応無く大きくなっています。

 

大学で教えていた時もある程度のまとまった文章の提出を学生に課すとしばしば、これは明らかにコピーだと分かるものが少なからず混ざっていて、閉口していたことを思い出す。

 

アジア系の外国人に多かったが、日本人にもある程度「拝借」に対して軽く考えているものが多かった。

 

早大でおきた今度の論文問題は、氷山の一角だと思うが、学生気分が抜けていない若い研究者の甘さ、特に職業倫理観への甘さが問題だったのだと思う。

 

さて、研究に関わる若い方には、話題のものや大きな題材を扱おうとする傾向が強い。気宇壮大で結構なことだが、実際には基礎的なことや的を絞った研究しかやれないのが現状だ。

 

若くて知識も経験も無い研究者が、すぐに大きな研究成果を出せるほど学問の世界はハードルは低くない。

 

一人前になっても研究は、限定的であり「専門性」を問われるものでしかないと言える。今回の問題の肝は、「若い研究者」がキーワードなのだろうと思う。

 

 

そこで、自分のことである。

カウンセリングルームを始めて最初は、門戸を広げてジェネラルな感じでやっていたが、やはり専門性を上げて門戸を狭める必要性を感じていた。

 

まず「うつ」にフォーカスして、「うつ専門」と謳った。

次に、勤め人にするか若い方々にするかなどなどを迷っていた。

 

このHPのクライアント分析を日々行って、マーケティングをしていたが一番アクセスしてくる年代は、20代から30代の方であった。

 

アクセスしてくる地域は、かつては世田谷であったが、ここのところ渋谷地区がダントツで1位を維持し続けている。

 

専門性を少し変えるとアクセスしてくる地域まで変わってくるのが面白い。悩みにも地域性の反映というものがあるということを初めて知ったわけである。

 

もちろん悩み自体には地域性はないと思う。どこに住んでいる方でも同様に悩んでいるのだと思う。暗い冬に長く閉ざされる東北以北は「うつ」が多いときいたことはあっても、東京の限定的な地区での地域性は、悩みの生活に与える「深刻さ」が地域性となって出ているだけだと思える。

 

本来なら若者を対象とした相談室を渋谷に移してフォーカスすれば成功の幅が広がるのだろうが、マーケティングのもうひとつの重要な要素を鑑みなければならなかった。

 

それは実際に問い合わせをし、顧客となっていただいているクライアントの実態である。数あるカウンセリング施設の中から「エンジェルケア」を選んできてくださる方は、誰なのかを考えめぐらせると「勤め人」と「家庭人」は、半々で男性より女性のほうが多いという結果がある。

 

アクセスは男女半々で、むしろ男性のほうが多いのだが、男性特有の「抵抗感」があって、ここへ足を運んでいただけるまでには至らないことのほうが多いのだろう。

 

そこで、更なる「専門性」を打ち出すにあたって、今悩んでいるところだ。

他の施設で行われており、その「One of them」になるのなら当ルームの存在価値は薄められることになる。

 

そこで、誰が悩めるものの中で「取り残されているか」を考えている。

出来ることならそうした方々にスポットを当てたい。「最後の手当て」という意味の「エンジェルケア」には、私がインドに留学するきっかけとなった「マザーテレサ」の『最後の家』へのフューチャーが籠められているからだ。

 

まだ完全には考えが纏まっていないが、今後大きく舵取りをすることになるだろう。

 

クライアントの皆様には「右往左往」「朝令暮改」のように受け取られるかもしれませんが、どうぞご了承頂けます様にお願いいたします。