フロイト・ユングと並んで心理学を学んだ方にとっては欠かせない「三大巨頭」の1人が、アドラーです。
でも最近は、あまり名前を聞かなくなっていました。
フロイトは、人を自動車にたとえれば、エンジン(エス・本能に近い心的エネルギー・無意識)が全体を動かすもので、それにブレーキをかけたりできるコントローラーの役割を持つものを「自我(意識)」という関係で表しました。
そして文化的価値観や規範や道徳、倫理などによって形成されていくものを「超自我」と呼びました。
これはたとえれば、標識みたいな役割を果たします。
フロイトは、人間の心の作用を解明しようとして「心理学の草創期」に活躍します。意識と無意識の働きや作用を考察し、無意識の大きな作用を人々に示しました。
フロイトの友人であり、弟子に当たるのがユングです。
名前を聞いたことがあるという方もおられるでしょう。
彼は、意識と無意識を対立すると考えたフロイトに対して、それらは相互に補い合う補完的なものだと主張します。
彼は、無意識の領域を個人的なものと集合的なものに分けて考えていたからです。
フロイト派とユング派は、こうしてその後付かず離れずの関係を持ちながら、心理学の原型を成していくことになります。
ところでアドラーは、「コンプレックス」に着目した心理学者でした。
彼は、劣等感の補償ということが、人間の心や人格の形成に大きく関わってくると考えたのでした。
岸見一郎・古賀史健共著『嫌われる勇気』は、アドラー心理学をフィードバックして書かれた本です。
現代人にもっと生きやすい在りかたを示しています。
つまり、認められたいという承認欲求を否定し、さらに他人の目や意識を過剰に気にすることの愚かさを教えてくれます。
それから期待値に振り回されるなということなども書かれています。
現在「9位」にランクインしているそうです。
ご興味のある方は、どうぞお手にとってお確かめくださいなんてことは、言いませんが・・・。
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