うつ病と適応障害

 

適応障害はストレスが原因で社会や生活にうまく適応できない(勉強や仕事などが続けられない)という病気です。

 

 

 

ある精神医学の本では『明確なストレスが原因で生活の適応ができなくなること』と記されています。
つまり、入学や就職、結婚、病気、生活の変化などのはっきりとしたストレスの要因があって、それに対する反応としてうつ状態やイライラ、不安、恐怖、絶望感、攻撃・破壊行動など、精神的に具合が悪くなるが適応障害です。

 

 

 

分かりやすく身近なエピソードで例えますと、「学校でみんなの前で怒られてしまって学校に行けなくなってしまった」「自分には向かない仕事をさせられているので仕事に行きたくない、朝が起きれない」「五月病」というものも適応障害になります。

 

 

 

回復をさせるには、薬物は補助的に使用し、原因となるストレスから離れれば通常6か月以内で回復できるといいます。

 

 

 

うつ病はストレスが原因で発症する病気ですが、はっきりとした原因がなくても発症するという面は適応障害とは異なるところだと思います。
また、ストレスや栄養不足で脳細胞が傷ついてしまうことで感情のコントロールがきかなくなるために、抗うつ薬を欠かさずに服用することも適応障害とは違うところです。

 

 

 

適応障害といっても、ストレスを感じてうつ症状や不安状態が出るのであるならば、脳細胞が傷つく前のうつ病の前段階ではないのか?そうであるならばうつ病と適応障害の区別は難しいのではないか?と考えられませんか?

 

 

 

実のところ、うつ病と適応障害は、はっきりとした区別は明確ではなく、しかも、精神疾患の分野では、適応障害は「うつ病の一歩手前の病態である」と捉えているということです。

 

 

 

うつ病の診断には診断基準となる手引きがあり、その基準に当てはまらない精神疾患は適応障害に当てはめることが多いということです。

 

 

 

この2つの病気の違いを簡単に言うならば、うつ病は主に気分が落ちることで、適応障害ははっきりとした原因があり、主に環境や生活に適応できなることと考えればいいのではないでしょうかね。