マーチ・クライシス(3月の危機)

うつ病、3月は要注意

春はストレスを抱えやすい季節で、特に3月は1年のうちで最も自殺が多い月です。内閣府の「自殺対策強化月間」も毎年3月に設定され、広報啓発活動や“生きる支援”を実施することとされています。

厚生労働省が2010年5月に取りまとめた「誰もが安心して生きられる、温かい社会づくりを目指して~厚生労働省における自殺・うつ病等への対策~」では、次のように述べられています。

月別でみると3月の自殺が最も多く、3~6月にかけてが年間の自殺者数を引き上げている。また、曜日別でみると月曜日が最も多く、土曜日が最も少ない。さらに、月別・曜日別でみると、3月の月曜日が最も多く、12月の土曜日が最も少ない。


なぜ3月なのか。要因は様々であり、また、複合的に絡み合っている場合が多いと思われます。決算や確定申告、異動などの他、木の芽時(このめどき)と呼ばれる季節的な要因が絡んでいるのかもしれません。

「木の芽時」は文字どおり、木の芽の出る季節(春)の意味ですが、人間にとっては、冬の寒さから解放される一方で、その大きな変化に体がついていけず、自律神経のバランスが崩れやすい季節。全身の倦怠感、頭痛、めまい、肩こり、動悸、不眠など様々な症状が現れるといわれています。