自信がないから良い人になってしまっていませんか?

自信がない、自信を持てない人は、少なくありません。


右肩上がりの時代は終ったと言われだして、久しくなります。


親より豊かになれない若者の世代、年収300万円の国民が半数…。


また、肉体的に衰えを感じるようになってくると、これまた「昔はできたのに…」という事態に度々出くわして、個人的に自信を無くしていくこともあります。


このような時代、そのような世代の方々に、自信を持て、胸を張れというのも少し酷なことかもしれません。


カウンセリングに訪れる方々のことで言えば、ほとんどの方が自信を失っておられます。


そして、自信を失っておられる方の多くが、その自信のなさを覆い隠すように周囲の人の中で何でも受け入れて文句を言わない「良い人」になっている場合が、とても多いように思われます。


対立を避け、競争を避け、周りに気を遣い生きている人がやがて心に穴をあけて、疲れ果て、私どもの相談室にやって来られるのです。


自信がないから、自分を守るために「良い人のふり」をして、そしてやがて倒れてしまうという悪循環の中で、もがき苦しむ方には、イエスマンであり続けることを止める勧めをします。また、自分のこころを言い表す訓練も行っています。


「自己を表現する」ことは、大きな開放感を人にもたらし、活力と自信を取り戻すために、とても有効です。「正直な自分」を取り戻すためには、声を出してはっきりと「嫌なものは嫌だ!!」と言い切ってしまいましょう。


社会生活の中で「NO」と言えない時は、「現時点での正直な回答としてはNOでしかなく、今後YESと言える自分になれるように努力します」などといった「処世法的見解」を継ぎ足せば良いのです。


引き受けられないものを引き受けない態度を生活の中に取り入れながら、捲土重来を待って、少しづつ自信を蘇らせて行けばよいのです。