呼吸と心の動き

「やる気、その気、元気、気分・・・」これらに共通するのは「気」という漢字です。


「気」を用いた漢字はこれ以外にも本当にたくさんあります。


Wikipediaでは、(気はラテン語 spiritus(スピリトゥス)ギリシア語 psyche(プシュケー)、pneuma(プネウマ)、ヘブライ語 ruah(ルーアハ)、あるいはサンスクリット prana(プラーナ)と同じく、生命力や聖なるものとして捉えられた気息、つまり息の概念がかかわっている。


しかしそうした霊的・生命的気息の概念が、雲気・水蒸気と区別されずに捉えられた大気の概念とひとつのものであるとみなされることによってはじめて、思想上の概念としての「気」が成立する。


雲は大気の凝結として捉えられ、風は大気の流動であり、その同じ大気が呼吸されることで体内に充満し、循環して、身体を賦活する生命力として働く。


つまり、ミクロコスモスである人間身体の呼吸とマクロコスモスである自然の気象との間に、大気を通じて、ダイナミックな流動性としての連続性と対応を見出し、そこに霊的で生命的な原理を見るというアイディアが、気という概念の原型なのである。)と説明されています。


心理学の世界でも「気」は極めて重要な概念です。

そのことについては、またいつか述べてみたいと考えていますが、今回は「気」の中でも、「呼気」つまり私たちに欠くべからざる重要な「呼吸」について考えてみます。


実は「呼吸」と体の新陳代謝は密接に関連しています。良い呼吸をしている人は、それだけで健康を維持できると言われるほどで、それは食物から得られる「栄養素」と同じくらいに大切なものです。


私は、相談に来られる方々を観察する時にいろいろなものに気を配りますが、呼吸にも注意を払ってチェックを入れています。


そして食事指導と同時に必ず呼吸法の勧めをしています。どんな呼吸法でも構いませんが、自分に合っていると思われる呼吸法を見つけて、生活に取り入れられたら、気持ちの変化も起こってくることをたくさんの事例で確認してきました。


シンプルに「深呼吸」をするだけでも、変化は容易に起こってきます。


人間は、一日に25,000~30,000回の呼吸を行っていると言われていますが、その中の50回を意識的に、戸惑いや急激な心の変化が起こりそうな時に深くゆっくりとしたものに変えてみる。


それだけで少しづつでも「何か」が変わってきます。

出ていく悪いものと入って来る良いものを意識してみるのも効果的です。

是非生活に取り入れてみてください。