非寛容の時代

世の中が便利になって、24時間ショッピングできるだけじゃなく、お店に行かなくてもインターネットで何でも配送してもらえる時代になってきました。

 

しかしその便利さを支えている人たちの苦労はなかなか見えてきません。

 

お金を払いさえすれば、日本という国は「神様扱い」をされるのが当然と考える風潮も根づいていますので、サービスをする側の苦労も無視されがちになっています。

 

そんな中で「クレーマー天国」という揶揄さえ聞かれる日本になっているように思えます。

 

つくづくサービス業に就いておられる方のご苦労を考えてしまいます。

 

「気に入らないから土下座しろ!」という言葉が真夜中のコンビニや食堂だけでなく、きっと昼間の会社や社会でも響いているのではないのでしょうか。

 

私は、こんな時代を「非寛容の時代」と名付けています。

 

このまま世間知らずと苦労知らずの横暴さを野放しにして「非寛容の時代」を続けていったら、私たちの国はとても「生きずらい世知辛い国」になってしまうように思えます。

 

震災や大きな災害、果ては戦争などの後の互助精神がずば抜けている国なのに、どうして平時には寛容さを失ってしまうのか。

 

とても残念でなりません。

 

便利さが少しくらいなくなっても構いません。

 

人が人にやさしくするのが当たり前に世の中になるのだったら、私はそちらの世界に住みたいと思うのです。